さて、地獄の大神殿
輝く黄金の宮殿
数千の悪魔たちの居城
貪欲の堕天使マモンが建築した万魔殿(パンデモニウム)

そこにはたくさんの悪魔たちがいる。

さて、一口に悪魔と言っても、
一般人が悪魔と呼ぶ存在は3種類ある。

ひとつはフォールンエンジェルス(堕天使)。
最も有名なルシファー(サタン)は堕天使である。
天使として生活していたが神の怒りに触れ地獄に落とされた者である。

ひとつはデーモン(魔神)。
かの有名な大公ベルゼブブなど、生粋の地獄の住人たちである。
彼らは昔は皆、なんらかの神であった存在であり、
聖書が広まる過程で異教の神は皆、悪魔とされた。
それが彼らの存在である。
ベルゼブブは古くはバアル=ゼブルと言い、
カナン人の信仰する豊穣の神であったのだ。

ひとつはデビル(悪魔)。
ファウスト博士を堕落させたメフィストフェレスなどだ。
デビルはデーモンと違い、契約を重んじて、
契約により人間の魂を得ることを生業にしている。
デーモンや堕天使が神の軍勢と戦うのに対して、
彼らはその下働きでもある。
実際かの有名なメフィストフェレスも
ルシファーの下僕として、東奔西走している。

そんな彼らが
地獄で神に反旗を翻して、蠢いているのである。

さて、最も有名であろう、赤き竜の二つ名を持つルシファーは
地獄ではトップクラスの権力者ではあるが、
地獄のトップはルシファーでは無く、
疫病と蠅の王ベルゼブブであるとも言われる。
もちろんルシファーをトップとする書物証言も多い。

地獄の大公たるベルゼブブは威風堂々とした雄姿と
天性のカリスマを持って、地獄に王国を築いたのである。
その姿は大地を支える巨人アトラスにも負けず劣らずと記す文書もある。

地獄の軍団を率いるのは、ルシファーとベルゼブブだけでは無い。
怠惰の権化、堕天使ベリアルもその一翼である。
天使の中で最も端麗な容姿を持ち、最も悪徳を愛した堕落の使徒は
天才的な頭脳を持ち、類い希無きアジテーターとして
地獄の指導者のひとりである。

さらに知名度は劣るかもしれないが、
好色の魔王、堕天使アスモデウスも地獄の実力者だ。
様々な秘術を持ち、幾多のオカルティストの信望を集める彼だが、
彼のエピソードは負けが混んでいる。
大天使ラファエルにも大天使ガブリエルにも敗退しているのだ。
もっとも、大天使ぐらいの大物でなければ、
彼を相手にするのは困難を極めるのだろう。
 
 

このように、地獄の万魔殿で
彼らは神の軍団を打ち砕くべく日夜励んでいるのだ。
 
 
 
注釈:ほとんど文献を参考にせず、
   記憶だけを頼りにしている部分が多々あるので
   鵜呑みは厳禁。

注釈:ベルゼブブとルシファーの力関係について、
   ルシファーを上とする解釈の方が多数を占めていると
   思われますが、夕輝はあえてベルゼブブの方が
   上だと良いなぁと思っているだけです。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索