夕輝とねこねこ会
2006年10月27日Xbox360でカルドセプトサーガが
11月末に発売されることになったわけだが、
前作から時間が経って、
腕が鈍ってしまっていたり、
あるいは今作から参戦しようという勇気ある若人のためにも
基本的な事項から、振り返ってみようと思う。
内容に関しては、カルドセプト2exを元に振り返る。
0.カルドセプトとは?
カルドセプトは、50枚のカードで構成されたブックを用いて戦う
モノポリー状のゲームである。
モノポリーのように、土地を取り、
同色の土地を集め、レベルをあげて(ホテルを立てて)
対戦相手から金をむしり取るのである。
モノポリーと違うのは、
プレイヤーは土地に番人となるクリーチャーを置くことである。
この番人が対戦相手に倒されてしまうと
相手に土地を奪われてしまう。
モノポリーとは違ったスリリングで
一発逆転も大いにあり得る
エキサイティングなゲームである。
ブックには、クリーチャー以外にも
クリーチャーが戦闘で利用する強力なアイテムや
プレイヤー自身が戦況に影響を与えることが出来るスペルが
含まれる。
プレイヤーは自分のブックを活用し、
対戦相手より先に一定額の現金を集めることが目標となる。
クリーチャーやアイテムなど全てのカードは
プレイするときに料金を要求される。
細かい現金計算と大胆な行動と作戦が勝敗を分けるのである。
1.ブック構築
ブック構築の黄金比は4:1:5である。
クリーチャーが20枚、
アイテムが5-8枚程度、
残りはスペルで構成される。
ただし、これは上級戦を想定している。
カードが集まりきらないストーリー序盤では
至る所で戦闘が起きるので、アイテムは多めに入れた方が良い。
クリーチャー20枚というのは、
序盤に十分なクリーチャー量が確保でき、
かつ終盤に必要以上のクリーチャーが手札にこない
最適量である。
上級戦では、後半は、強力なクリーチャーが場を埋めており、
気軽にクリーチャーを配備できない。
そのため、クリーチャーは無駄になることが多い。
しかし、序盤はクリーチャーを配置することこそが至上命題となる。
このクリーチャーの矛盾と戦うことが
カルドセプトのブック構築の歴史である。
2.ブックの種類
カルドセプトで用いられるブックは以下のように分けられる。
・防御指向
・侵略指向
・高速周回
・大量虐殺
・護符
防御指向とは、強力な防御クリーチャーを配置し、
土地のレベルを堅実にあげて勝利する方式である。
まず、最初にプレイヤーがいきつく場所である。
同色の土地を集め、レベルをあげると
投資以上の価値となるため、これで目標金額を達成する。
侵略指向とは、防御指向の真逆で、
相手が投資してレベルをあげた土地を
奪うことで自己資産の増加を目論む。
高速周回とは、モノポリーと同様に
マップを一周すると、収入を獲得できるカルドセプトの仕様に
基づいたブックで、ひたすらマップを走ることで
収入を得て、目標金額に到達しようとする。
大量虐殺は、いくつかのスペルを使い、
場にあるクリーチャーを直接破壊し、
相手の資産をすり減らしながら戦うブックである。
テンペストをはじめとした全てのクリーチャーを
破壊するスペルで問答無用に相手を叩きのめす。
護符とは、カルドセプトにある株のような存在である
護符ルールを使い自己資産をバブリーに増やして
目標金額を目指す、リスキーなブックである。
しかし、その分リターンも高く、
一時期は最強のブックとされていた。
ほとんどのブックは、上記いずれかに分類されるか、
複数の特徴を含んだものとなる。
たとえばラン&ガンのタイプは
高速周回に若干の侵略指向を加えたモノであるし、
初心者が組むほとんど全てのブックは、
防御指向と侵略指向をブレンドしたものである。
3.ブック構築論
・勝利の道
ブックを構築する際に、
どういうふうに勝つか、どのカードを使って勝つか、
といったことを具体的に決めておくことが要求される。
単に強いカードを入れただけといったブックは
ある一定以上のレベルにおいては勝利することが困難となる。
なぜなら、勝つための最短距離を走れないからである。
最短距離を走るには、あらかじめ行路を決めておく必要がある。
勝つための手段をはっきりさておくことは重要である。
・イージス理論
いくつかの防御的なブックでは、完全防備を敷くことで勝利する。
あなたが勝利するのではなく、
対戦相手を勝利させないのである。
カルドセプトにおいては、周回を重ねることで
自動的に資産が増加するので、
相手を勝たせないようにしておけば、いずれ勝利できるのである。
・アクション指向、リアクション指向
つまりは、攻めるか受けるかである。
こちらから能動的に動いて攻撃していく方向性をアクション指向、
逆に相手の行動を受けていく方向性をリアクション指向とする。
いずれのブックもふたつの方向を混合しているが、
ごちゃまぜにしてはならない。
カードそれぞれにアクション指向で利用すべきカード、
リアクション指向で利用すべきカードがあり、
それはブックによっても異なる。
カードとブックの特性を理解し、
適材適所に分配することが大事である。
・高速化
最初に目標金額を達成したプレイヤーが勝利である。
つまり、速度は重要な要素である。
ダイスでより大きな出目を出すことも大事ではあるが、
ブックの構成も大事である。
ほとんどのカードはプレイの際にコストを要求する。
所持金の範囲内で、カードを効率よく運用できるように
ブック構築の段階から気を配るべきである。
特に、強力なカードはコストが重い場合が多い。
コストが高いカードばかりで実戦で使えなかったなどの無いように。
・ブックスペース
ブックには50枚のカードしか入れることが出来ない。
これは、極めて少ない枚数である。
同じカードは4枚まで入れることが出来るが、
4枚ずつ入れた場合、13種類しか入れることが出来ない。
ブックには強いカードを入れるスペースなど無い。
なぜなら、ブックには必要なカードを入れるだけのスペースしか
用意されていないからである。
4.コンボ
コンボ(コンビネーション)という概念がある。
複数のカードを利用して、より高い効果を得ようとすることである。
しかし、このコンボには大抵大きな落とし穴がある。
ほとんどのコンボは、コンボの基本である
高い効果が得られていない。
複数枚のカードを使うということは
想像以上に困難である。
同時に手札に来なければならなかったり、
あるいは、ふたつを使えるだけのコストが必要であったり、
いずれにせよ、今まで見てきた、聞いてきた多くのコンボは
ブックに必要のない弱いコンボである。
しかし、強いコンボも存在する。
では、強いコンボの条件は何か。
・コンボが成立すると無条件で勝利する
以上である。勝利できないのなら必要ない。
例では、オーロラシャインがあるが、
あれは決まれば勝ちだ。よって強いコンボである。
しかし、そんなコンボは少ない。条件を緩和して、
さらにブックに導入しても良いコンボの条件を記す。
・コンボが成立すると高い効果を得られる。
・コンボに利用するカードが単体で十分に効果を得られる。
である。高い効果というのは、基本的に、
効果を単純合計した場合の3倍以上の効果を得られるとする。
例として、マスファンタズムエグザイルを紹介する。
マスファンタズムは単体で用いれば、
テンペストやイビルブラストに対して高い効果を得られる。
また、ランドプロテクトを打ち消すこともできる。
エグザイルは、クリーチャーに呪い効果が
ついていれば、そのクリーチャーを消去できる。
シュミュラクラムへの明確回答であり、
ピースやソウルハントなどにも対応できる。
同時に使えば、場に存在する全てのクリーチャーの中から
自由にひとつだけ消去できる。
このように、相乗効果が期待できて、
かつ単体で有用に用いることが可能であれば
そのコンボは利用に値する。
そうでなければ、少なくとも大道芸にすぎない。
11月末に発売されることになったわけだが、
前作から時間が経って、
腕が鈍ってしまっていたり、
あるいは今作から参戦しようという勇気ある若人のためにも
基本的な事項から、振り返ってみようと思う。
内容に関しては、カルドセプト2exを元に振り返る。
0.カルドセプトとは?
カルドセプトは、50枚のカードで構成されたブックを用いて戦う
モノポリー状のゲームである。
モノポリーのように、土地を取り、
同色の土地を集め、レベルをあげて(ホテルを立てて)
対戦相手から金をむしり取るのである。
モノポリーと違うのは、
プレイヤーは土地に番人となるクリーチャーを置くことである。
この番人が対戦相手に倒されてしまうと
相手に土地を奪われてしまう。
モノポリーとは違ったスリリングで
一発逆転も大いにあり得る
エキサイティングなゲームである。
ブックには、クリーチャー以外にも
クリーチャーが戦闘で利用する強力なアイテムや
プレイヤー自身が戦況に影響を与えることが出来るスペルが
含まれる。
プレイヤーは自分のブックを活用し、
対戦相手より先に一定額の現金を集めることが目標となる。
クリーチャーやアイテムなど全てのカードは
プレイするときに料金を要求される。
細かい現金計算と大胆な行動と作戦が勝敗を分けるのである。
1.ブック構築
ブック構築の黄金比は4:1:5である。
クリーチャーが20枚、
アイテムが5-8枚程度、
残りはスペルで構成される。
ただし、これは上級戦を想定している。
カードが集まりきらないストーリー序盤では
至る所で戦闘が起きるので、アイテムは多めに入れた方が良い。
クリーチャー20枚というのは、
序盤に十分なクリーチャー量が確保でき、
かつ終盤に必要以上のクリーチャーが手札にこない
最適量である。
上級戦では、後半は、強力なクリーチャーが場を埋めており、
気軽にクリーチャーを配備できない。
そのため、クリーチャーは無駄になることが多い。
しかし、序盤はクリーチャーを配置することこそが至上命題となる。
このクリーチャーの矛盾と戦うことが
カルドセプトのブック構築の歴史である。
2.ブックの種類
カルドセプトで用いられるブックは以下のように分けられる。
・防御指向
・侵略指向
・高速周回
・大量虐殺
・護符
防御指向とは、強力な防御クリーチャーを配置し、
土地のレベルを堅実にあげて勝利する方式である。
まず、最初にプレイヤーがいきつく場所である。
同色の土地を集め、レベルをあげると
投資以上の価値となるため、これで目標金額を達成する。
侵略指向とは、防御指向の真逆で、
相手が投資してレベルをあげた土地を
奪うことで自己資産の増加を目論む。
高速周回とは、モノポリーと同様に
マップを一周すると、収入を獲得できるカルドセプトの仕様に
基づいたブックで、ひたすらマップを走ることで
収入を得て、目標金額に到達しようとする。
大量虐殺は、いくつかのスペルを使い、
場にあるクリーチャーを直接破壊し、
相手の資産をすり減らしながら戦うブックである。
テンペストをはじめとした全てのクリーチャーを
破壊するスペルで問答無用に相手を叩きのめす。
護符とは、カルドセプトにある株のような存在である
護符ルールを使い自己資産をバブリーに増やして
目標金額を目指す、リスキーなブックである。
しかし、その分リターンも高く、
一時期は最強のブックとされていた。
ほとんどのブックは、上記いずれかに分類されるか、
複数の特徴を含んだものとなる。
たとえばラン&ガンのタイプは
高速周回に若干の侵略指向を加えたモノであるし、
初心者が組むほとんど全てのブックは、
防御指向と侵略指向をブレンドしたものである。
3.ブック構築論
・勝利の道
ブックを構築する際に、
どういうふうに勝つか、どのカードを使って勝つか、
といったことを具体的に決めておくことが要求される。
単に強いカードを入れただけといったブックは
ある一定以上のレベルにおいては勝利することが困難となる。
なぜなら、勝つための最短距離を走れないからである。
最短距離を走るには、あらかじめ行路を決めておく必要がある。
勝つための手段をはっきりさておくことは重要である。
・イージス理論
いくつかの防御的なブックでは、完全防備を敷くことで勝利する。
あなたが勝利するのではなく、
対戦相手を勝利させないのである。
カルドセプトにおいては、周回を重ねることで
自動的に資産が増加するので、
相手を勝たせないようにしておけば、いずれ勝利できるのである。
・アクション指向、リアクション指向
つまりは、攻めるか受けるかである。
こちらから能動的に動いて攻撃していく方向性をアクション指向、
逆に相手の行動を受けていく方向性をリアクション指向とする。
いずれのブックもふたつの方向を混合しているが、
ごちゃまぜにしてはならない。
カードそれぞれにアクション指向で利用すべきカード、
リアクション指向で利用すべきカードがあり、
それはブックによっても異なる。
カードとブックの特性を理解し、
適材適所に分配することが大事である。
・高速化
最初に目標金額を達成したプレイヤーが勝利である。
つまり、速度は重要な要素である。
ダイスでより大きな出目を出すことも大事ではあるが、
ブックの構成も大事である。
ほとんどのカードはプレイの際にコストを要求する。
所持金の範囲内で、カードを効率よく運用できるように
ブック構築の段階から気を配るべきである。
特に、強力なカードはコストが重い場合が多い。
コストが高いカードばかりで実戦で使えなかったなどの無いように。
・ブックスペース
ブックには50枚のカードしか入れることが出来ない。
これは、極めて少ない枚数である。
同じカードは4枚まで入れることが出来るが、
4枚ずつ入れた場合、13種類しか入れることが出来ない。
ブックには強いカードを入れるスペースなど無い。
なぜなら、ブックには必要なカードを入れるだけのスペースしか
用意されていないからである。
4.コンボ
コンボ(コンビネーション)という概念がある。
複数のカードを利用して、より高い効果を得ようとすることである。
しかし、このコンボには大抵大きな落とし穴がある。
ほとんどのコンボは、コンボの基本である
高い効果が得られていない。
複数枚のカードを使うということは
想像以上に困難である。
同時に手札に来なければならなかったり、
あるいは、ふたつを使えるだけのコストが必要であったり、
いずれにせよ、今まで見てきた、聞いてきた多くのコンボは
ブックに必要のない弱いコンボである。
しかし、強いコンボも存在する。
では、強いコンボの条件は何か。
・コンボが成立すると無条件で勝利する
以上である。勝利できないのなら必要ない。
例では、オーロラシャインがあるが、
あれは決まれば勝ちだ。よって強いコンボである。
しかし、そんなコンボは少ない。条件を緩和して、
さらにブックに導入しても良いコンボの条件を記す。
・コンボが成立すると高い効果を得られる。
・コンボに利用するカードが単体で十分に効果を得られる。
である。高い効果というのは、基本的に、
効果を単純合計した場合の3倍以上の効果を得られるとする。
例として、マスファンタズムエグザイルを紹介する。
マスファンタズムは単体で用いれば、
テンペストやイビルブラストに対して高い効果を得られる。
また、ランドプロテクトを打ち消すこともできる。
エグザイルは、クリーチャーに呪い効果が
ついていれば、そのクリーチャーを消去できる。
シュミュラクラムへの明確回答であり、
ピースやソウルハントなどにも対応できる。
同時に使えば、場に存在する全てのクリーチャーの中から
自由にひとつだけ消去できる。
このように、相乗効果が期待できて、
かつ単体で有用に用いることが可能であれば
そのコンボは利用に値する。
そうでなければ、少なくとも大道芸にすぎない。