夕輝と君が求めた強さ
2009年8月17日 日常+α【ポケカ】
結局の所、強くなるためには
回数をこなして経験値を積むしかない。
一回で得られる経験値は青いスライムなのか銀色のスライムなのかで
量に差はあるけど、多い少ないに関係なく数はこなさなければならない。
◆
強くなければ楽しくないということは無い。
もし、今、楽しくないと感じるならば
それは、楽しもうとしていないだけにすぎない。
ポケモンカードゲームに限らず、
おおよそゲームというのは娯楽であり
楽しむために造られたものであるからして
楽しもうとすればそれなりに楽しめるはずである。
◆
楽しければ強いということは全く無い。
それらは全く違う次元のベクトルであり
どちらがどの方向に向かっていても、相互に関係しない。
◆
スタンダード4枚戦の話だと仮定する。
一方はゴウカザルドダイトスエンペルトを持ち込んだ。
もう一方はカイリキーゲンガーを持ち込んだ。
問題1,さて、どちらが強いか。
問題2,では、どちらが楽しんだか。
◆
この二つの問題の解答には大きく異なる部分がある。
問題1の答えは二択である。
すなわち、ゴウカドダイエンペorカイゲン
問題2の答えは四択である。
両方楽しんだ。
ゴウカドダイエンペだけが楽しんだ
カイゲンだけが楽しんだ
両方楽しまなかった。
◆
回りくどい出だしになってしまったが
楽しみと強さは全く関係無いし
強い人間も弱い人間も楽しむことができるし、
楽しまねば意味が無い。
自分の話で申し訳ないが、
ある一家と懇意にさせていただいている。
一年近い付き合いになるが、
彼らは私と出会った頃はド素人だった。
実は今もさほど変わらない。ド素人ではなくなったが
強さだけで見ると弱い。
私が100回やれば98回は勝てる。
そして彼ら一家は私のことを実は"知らない"。
私は彼らからいろいろとアドバイスを請われたが
最初の半年は聞かれたことには答えたが
実践的な話はなにひとつしなかった。
これは例で実際にあったわけではないが
ハーフでこんなデッキを持ってきて、どう?って聞かれたらどうすべきか。
それはゴウカザルXエンペルトXがそれぞれ2-2-1-1ずつ入ったデッキだ。
たぶん、一般的に正しい解答は
ゴウカザルかエンペルトかどちらかを選ばせて
もう片方を切り捨てるという解答だろう。私はそう思う。
その方が絶対に安定もするし強くもなる。
しかし、そのとき、私は敢えてそうしなかった。
そのときは長い付き合いになるとは思っていなかったし
今でもそうは思っていなかったりするのだが
とにかく、私は当時Dpt1が出たてのころだったが
これにフィオネ(しんかのねがい)を突っ込ませた。
たぶん、是か非かと言われれば非だろう。
けっして強さは高まらない。安定性がもしかしたら高まるかもしれない。
◆
小学生低学年の彼は初心者でまだ右も左もわからない。
とりあえず好きなポケモンを使っているだけだったわけだ。
結局、彼は長い間、当然だが公式の場では勝利を獲得できなかった。
彼が初めて公式の場で勝利したのは私が彼らと出会ってから
実に半年近かった。
そのときの彼と彼の家族は本当に嬉しそうだった。
何気ない勝利ひとつであれほど幸せになれるのは素晴らしいことだと思った。
一方で、もっと実戦に即したアドバイスを行うことで
勝利のタイミングを早めることもできたわけだが
私は彼らが自分たちで勝利を掴むのを待っていた。
実際、この半年で彼らに具体的なアドバイスは一切しなかった。
聞かれたことには全て答えたが、自発的に何一つ行わなかった。
ハマナのリサーチは必須とさえ言わなかった。
◆
最近は少し、実戦に即した話も彼らにするようになったが
それでも、たいしたことは話していない。
彼らの家族は今や奥さんも参加して一家全員がプレイヤーになっている。
彼らは、今の時点では強くはならなかったが
十分に楽しんでいる。
最近はいろんなジムチャレンジに参加して
負けては勝って負けては負けてしているようだ。
◆
強くなること、強いこと、ってそんなに大事かなぁ。
彼らを見ているとそう思う。
最近は彼らも勝ちへの欲が出てきたようで
いろいろと模索しているようだ。
先日のジムチャレンジでデッキの改良点を
その場の"強い人"とやらから聞いてきたらしい。
確かに、その改良点はなるほどマトモだったが
私はそれについて、"そういうのもアリですね"程度にとどめた。
その改良点はマトモでデッキ自体のポテンシャルは高くなるが
その引き替えにデッキから某LvXを抜くものだったからだ。
彼らが苦労してデッキのために某LvXを手に入れたのを知ってたから
私はあえて、某LvXを使い続ける方向でいくつか改良点を示した。
どちらに進むかは彼ら次第だが
いずれにしても、勝ちに貪欲になりすぎて原点を見失わないで欲しいとは思うね。
◆
彼らを強くしようと思えばいくらでもできる。
夕輝亭で培ったノウハウを教えれば事足りる。
けど、強くなる方法と楽しむ方法は同じわけじゃない。
どちらも自分の手で見つけ出して欲しい、なんてね。
実際には攻略本を見ない方が良いんだよ。
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