夕輝とレトロスペクティブ京都
 
 
 
 
 

ひふみよいむなやこと

願わくは 花の下にて
春死なむ その如月の望月のころ

 ◆

愛知県の立て篭もりの事件のハナシ。
一応解決したようで。

機動隊特殊急襲部隊の隊員一名が殉職したわけだが、
私よりも若い23歳という歳で死んでしまった。
聞くところによれば、殉職した彼には
一歳にも満たない幼い娘さんが居たようだ。

なんと言えばいいのか、言葉も無い。

 ◆

彼を殺す結果になったのはなぜか。
訓練不足か?装備不足か?それとも不運か?

私が言うのは、
彼を殺したのは我々ではないか。

以下、注意。

 ◆

そもそも、最初に撃たれた巡査部長が
長々と放置されざるを得なかった理由は何か。

もちろん、軽傷であり
命に別状がなければ
敢えて危険を冒さずとも良いということはある。

しかし、警察(語弊が若干有るが以下こちら側は警察とする)は
危険を冒す選択肢を選択した。
もちろん、いくら軽傷とはいえ出血している巡査部長を
放っておく訳にもいかない。

なら、早くに動くべきであった。
遅きに失したのではないか。
日が暮れるのを待ったという可能性も否定できないが
結局撃たれてしまっている。

じゃあ、なぜそうなった。

犯人は家に居ながら、
周囲500mの状況を完全に把握できた。
窓から外を見ずとも窓の外が見えた。
屋根の上も見えたし、暗くなってからでも
何処に誰が居るのか把握する術があった。

警察が必死に説得交渉を進める中で
大音量の羽音を鳴らし、緊迫感を高めた何かがそこにあった。

そして、それを望んだのは我々では無いのか。

我々が望んだ結果、犯人は情報を取得し、
機動隊員を射殺するに至ったのではないか。
 
 
別に私は何がどうだとか言うつもりも無い。
私が思った事実を書いているだけだ。

我々が望んだ。
それは視聴率でも確認すれば簡単にわかることだ。

我々は、事件の解決を望まずに
事件を知ることだけを望んだ。
知ろうとしたことが彼を殺したんだ。

 ◆

まあ、それが無ければ彼が死なずにすんだかどうかはわからない。
幸か不幸か、現実からはIFの世界は覗けない。

しかし、"現場の警察の再三の要求"さえも無視して
ヘリを飛ばし続けた者たちと
それを望んだ我々に何の罪も無いなんて
私には言えない。
 
 
 ◆
 
私には知る権利が生きる権利より重いとは到底思えない。
しかし、現実には知る権利は命よりも重いらしい。
もはや私には既得権益が命よりも重いと
主張しているようにしか聞こえない。

 ◆

どんな事情があるにせよ、何処に罪があり、原因があるにせよ
尊い命が失われたことにはお悔やみ申し上げる他無し。

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