ISBN:4063492222 コミック かねこ しんや 講談社 2005/09/21 ¥580
かねこしんやの描くカルドセプトワールド。
この作品の良いところは、
カルドセプトというゲームの世界観をしっかり描き出してなお、
カルドセプトに引きずられることの無いところ。
カルドセプトでありカルドセプトでない。
まあ、その辺りのことは読めばわかるとは思う。
カルドセプトはとても面白いゲームであるとは思うが
ひとつ大きな欠点があって、それが結局致命傷になった。
時間が掛かりすぎるのだ。
いや、ボードゲームと見るならば、さほど長いものではないが、
最近の飽きっぽい子供達にはいささか受け入れられないのだろう。
時代は変わる物だが、少し寂しくまた憂う。
RPGもRPGでは無くなってしまったし、
話が逸れた。
本題に戻る。
この漫画は良い。
前述のように、ゲームが原作にも関わらず、
それに引きずられずに、一個のものとして存在している。
本人の画力(構図等も含む)もそこそこ高く安心して読める。
主役のナジャラン他全ての登場人物に芯が通っていて
キャラクターが生き生きしている。
なお、主役は女の子だけど
萌えなどというよくわからない概念とはほど遠い。
絵は意外と可愛らしい画風で、
その道の人なら萌えられるのかも知れないが、
雰囲気がどちらかというと、旧時代の熱血モノのが近い。
もちろん、原作のゲームに親しんでいる方が楽しめるのは
異論の余地が無いのだが。
カルドセプトを知っている人間ならば買って損はしないだろう。
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